VOL.2 インテリア・プロダクトデザイナー 高須学



インタビュー

5月に新作として発表された「LATO」のデザイナー、高須 学さんに開発秘話などさまざまなお話を伺いました。

写真・今のお仕事を始められたきっかけを教えてください。

大学時代はカースタイリングや家電などのインダストリアル・デザインを学んでいましたが、それと同時にもっと日常生活に密着した、身近なところにあるデザインに興味を持ち始めました。家具や器、特に料理やその料理を食す空間自体の雰囲気など。それがきっかけとなりインテリアデザインを志すようになりました。




・高須さんが「空間や家具」を演出される際、一番たいせつにされていることは何ですか。

まず一番は「楽しむ」事でしょうか。自分も、周りにいる人も。自分達が一番楽しまないと、と思っています。
空間は大きな器、家具は調味料、メインディッシュはその場にいる人々(笑)。その時僕らは料理人ですね。
素材の味をメインにしたいです。



・「デザイン」をされるときに、重要だと思われるのは何ですか。
そして具体的にどういったことをされてますか。


空間にしろ家具にしろ、デザインを考える際に一番重要に感じている事は「目線」です。
骨格となる形をつくるのが僕らの仕事ですから、そのエンドユーザーがどのような方なのか。
男性なのか女性なのか?大人なのか子供なのか?
どんなお洋服を着てどんなものを好みとして普段生活されている方が、
どのようなシチュエーションでこのデザインと偶然出会うのか。
いつもデザインする際には、デザイナーとしての目線とエンドユーザーの目線を行き来しながら判断するようにしています。


・今までされたプロジェクトやお仕事で、一番思い出に残ったものをお聞きできますか。

その時々が楽しくて、どれも同じくらい残っています。
ジャンルもサイズも様々なので絞りきれないのが本音ですが、昨年デザインさせて頂いた福岡の「BIZCOLI」ですね。
公益財団法人九州経済調査協会が運営する会員制図書館のプロジェクトです。
館内のインテリアデザインからプロダクトデザインまで一手に監修させて頂きました。



・「LATO」を作られた際の開発秘話をお聞かせ下さい。
色や形など、こだわりポイントやどうしてそのアイデアに至ったかなど。


「LATO」はその図書館のラウンジのためのチェアとして生まれました。
「BIZCOLI」とは“Biz communication library”の略で、その名の通りビジネスパーソンの資料閲覧から
自己啓発、情報交換などをメインとした新しいタイプの図書館です。
もちろん一般の方も会員になれば自由に利用可能です。
そんな図書館のラウンジ用チェアですから、座る方々の目的によって使われ方も様々になります。
普段の会話から時にはミーティング、PC作業、もちろん読書に、コーヒータイムの寛ぎ、
時には大きく移動されてセミナースタイル等々。
「LATO」には、それら全ての方々に快適に利用してもらう為の独自の寸法体系を凝らしています。
ただ、この「LATO」の特徴となっている脚の形状、ここだけは利用者のなかでも少し目線が違っていて、
運営する女性スタッフ達の目線からデザインされています。重たい椅子ではなかなか移動に困るでしょ。
「LATO」の脚は雪車(ソリ)をモチーフとしてデザインしています。
その為、セミナーの際の移動は女性一人でも十分対応可能です。




(余談ですが…)
・今まで訪れた場所で、一番好きな場所・空間はどこですか?


昨年行ったミラノはまた行きたいです。国内では京都・嵐山です。
身近なところでは、友人が集るbarは最高の寛ぎの場所です。



・今まで行ったエキシビションなどで、チャレンジングな展示を試みたことはありますか?

5,6年程前に福岡のデザインイベント「DESIGNING?」にて「SURFACE OF THE WATER」という展示を行いました。
透明アクリルの天板と鏡面のステンレス脚で出来たダイニングテーブルのデザインですが、
天板一面に水を張り、下からステンレスの脚を反射した光が天板の水面を通して天井一面に波紋を作るという展示です。
空間一面が海の中になったようで、心地のいい空間でした。
またどこかでやってみたいと思っています。


・お休みは、どんな過ごし方をされてますか?

もっぱら料理ばかりしています(笑)。あとはランニングと読書です。


・高須さんは、福岡を地盤に活動をされていますが、今後どんな活動をしていかれたいですか?

いつかホテルのデザインをしてみたいですね。
そしてそれと真逆の日常品、器やカトラリーのデザインもしてみたいと思っています。
海外での活動にも興味があります。



・今後の夢をお聞かせ下さい。

海外でのプロジェクトが済んだら、いつかBARのマスターになりたいです(笑)。




写真 高須 学
インテリア・プロダクトデザイナー
福岡県生まれ。九州芸術工科大学芸術工学部工業設計学科卒業後、 設計事務所に6年間勤務。2002年、インテリアデザインを中心としたデザイン事務所タカスガクデザインを設立。2012年、interior & product design TGDに改称し、インテリアだけでなく集合住宅や商業施設空間全体の設計監修や、プロダクトデザインからブランディング・プロデュース・商品開発まで幅広いデザイン活動を行う。2010年GOOD TOY AWARD (DONGURI) / 2011年 福岡経済産業賞 (NOC) / 2011 , 2012年  GOOD DESIGN AWARD  (ちくご元気計画、DONGURI) / 2012年 日経ニューオフィス賞 (BIZCOLI)など受賞。

http://www.gaku-design.com

 

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