WEB MAGAZINE2022.11


PÂTISSERIE ASAKO IWAYANAGI × ixc.
コラボレーション
特別インタビュー

「PÂTISSERIE ASAKO IWAYANAGI(パティスリィ アサコ イワヤナギ)」コラボレーション 特別インタビューを行いました。 今回のギフトボックスのおすすめポイント、細部までこだわったお菓子・空間演出のインスピレーンションの源を岩柳麻子さんとパートナーでもある建築家の宿澤巧さんに伺いました。

-スペシャルボックスの中には小さな箱が8つ入っていて、12種類のお菓子と3種類のペアリングティー。今回選んだおすすめポイントは?

(岩柳さん)
定番と季節ものを人気商品の中からセレクトしました。小さなお子様でも食べられるもの、感度が高くお菓子好きな方に喜ばれるもの、伝統的なお菓子など、幅広いお客様に楽しんでいただけるラインナップになっています。

-アートのように美しいASAKO IWAYANAGIのお菓子のデザインは、どのようにして生まれたのでしょうか?

(岩柳さん)
私はもともと服飾の勉強をしていて、専攻は染色でした。学校の課題が多くてお金もかかるため、お惣菜屋さんや料理研究家のアシスタント、カフェでアルバイトをして生計をたてていて、そうやって飲食の世界にハマっていったんです。染色家で一生やっていきたい思いもあったけどそれは難しいと早々に気がついて、アルバイトをしていた飲食のほうで声をかけていただく機会も多く、この道に進みました。

幼い頃、祖母も母も手作り派で、既成のお菓子は買ってもらえなかったんです。誕生日ケーキももちろん手作り。美味しそうなお店で売っているケーキに憧れていました。そういう家で育ってきたので、「自分だったらこうするのに」、「こういうのが欲しいけど売ってないな」と思うものを、自分で開発していったんですね。そうしていくうちに、徐々に私らしさが出てきたように思います。

一番最初のパフェは今画像を見ると構成もボリュームもシンプルだったと思います。最初はどういう味にしようという意識しかなかったけど、撮影を重ねていくうちに撮り方や見栄えのする構成などデザインを意識するようになって、どんどん背が高くなって今のパフェになっていきました。

新作を考えるとき、頭に浮かんだビジュアルイメージを伝えるためにイラストでデザインを描き出し、制作指示をします。具体的に一つずつ素材を追っていくと、味のバランスなどが客観的に見えてくるんですね。イメージして空想で食べては変更を加え、それを試作して最終的にパフェチームで食べて議論しながら、さらに調整していきます。

『パルフェビジュー ® ドゥ ノエル』年に一度のスペシャルなクリスマス限定のパフェ。
PRICE ¥ 6,000[税込 ¥6,600] ドリンク付き
<11月23日(水)〜より販売開始>

-お店のインテリアも大変洗練されていて素敵です。お菓子が引き立つ空間(デザイン)について、こだわりを教えてください。

(宿澤さん)
まず情報を整理して、ごちゃごちゃしないよう素材を統一していくことですね。グレーの色味、左官やガラスの素材感。内装がキャンバスのように主張しすぎずスイーツを際立たせる、そういうライティングには執拗なまでにこだわっています。スタッフの制服の白衣とグレーのバンダナが人の動きで光に当たって乱反射したり、静止しているスイーツがジュエリーや彫刻のようにきれいに見える。静と動を内包するお店が、まるごとショーケースとして外に対して発信しているようなかんじです。 お店を始めた時はこのあたりに人通りがまったくなかったので、電車に乗っている人の目に不思議な空間を見せることで、お店に気づいて欲しいという思いがありました。看板も無く何かわからないけど、キラキラした感じを発信できたら面白いのではないかと。

699 SUPERLEGGERA

CassinaのSUPERLEGGERAとCABが好きなんですが、SUPERLEGGERAは軽さを追求していて、CABは革で包み込むことを徹底した、そういう感覚が好きなんですよね。それをお店では左官で表現しました。バランスをとる、コーディネートするというより、何かを徹底することがこだわりであり、私の空間に対しての考え方です。徹底することで伝わることがあると思っています。

(岩柳さん)
ケーキそのものが美しく見えることが大事だと思っています。内装も含め美術館のような、作った商品そのものが作品になるような内装になりました。レモン1個でも素敵に見える空間です。

-3店舗で約50名のスタッフの方が働かれていますが、チーム力の秘訣は?

(岩柳さん)
いろいろな働き方をしたい人たちがいるので、一人ひとりの性格を見極めるようにしています。自分自身は任されることで自信がついたのでみんなもそうしたらいいと思っていたけど、そうじゃないタイプの人もいます。どういう気持ちで働いていきたいのか、全員に寄り添い聞くようにしています。

(宿澤さん)
みんな岩柳の作るものが好きで入社してきてくれています。また、岩柳自身はチームを組んで「美味しいものを作ろうね!」と進めていくタイプなので、チームをうまくまとめていく力があるんだと思います。スタッフが安心してやりがいを持って働ける環境づくりを意識しています。

-ラボラトリーではどのような新しいことが始まるのですか?

(岩柳さん)
今は小さいスペースでいろいろなものをとにかく開発し続けています。小ロットでしか出せないものばかりで、「欲しい」と言ってくださるお客様がたくさんいるのに、販売できない。ちゃんと皆さまに提供できるような体制を作りたくて、地下のラボラトリーができました。生産量が増えるだけでなく、保湿がすばらしい状態で焼きあがる窯を入れたんです。ぜひそれを食べていただきたい。生地の感じ、焼きの感じをシンプルに楽しんでもらえるものを提供したい。それが新しいワクワクですね。

シェフパティシエール岩柳麻子が、2015年12月世田谷区等々力にオープンした「PÂTISSERIE ASAKO IWAYANAGI(パティスリィ アサコ イワヤナギ)」。『notre inspiration, c’est vous. インスピレーションの始まりは、あなた。』をショップコンセプトに、お菓子づくりを通じて出会えた人や物からインスピレーションを受けながら、自身にしかつくれないお菓子を追求しています。

PÂTISSERIE ASAKO IWAYANAGI

オンライン限定 100個 スペシャルクリスマス
ギフトボックス – BOX OF IMAGINATION –
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