LIFE CRUISE
Place to Retreat
休息、黙想、再生の場所、ベッドルーム。夜になると瞑想への扉が開かれ、新しいアイディアが育まれ、身体と精神を再活性化し、そして活力と協調のある新しい一日が始まります。
日常生活の煩いをすべて忘れて本来の自分に戻る。それを旅に求めていた人も多いでしょう。そういった時間や場所を暮らしの中に取り入れることで日常的なリトリートを実現し、心身を整えながらポジティブに新しい一日をスタートできれば、毎日の充実度が違ってくるのではないでしょうか。
精神を整える。
日常生活で、呼吸に目を向けることはどれだけあるでしょうか。呼吸は身体の状態を見るひとつの目安と考えられています。目まぐるしい日々を送っていると早く浅い呼吸になり、自ずとマインドや行動が急かされたものになっていきます。対してゆったりと深い呼吸は心の落ち着きを促し、安定した判断力や自律神経を整える手助けとなります。
現代のアクティビティとして浸透した、ヨガや瞑想。その優れた点は、呼吸に集中することです。社会情勢の影響やマルチタスクを抱える私達の憂いの多くは、過去や未来のことに向く傾向があります。呼吸を軸に行うヨガや瞑想は物事の良し悪しをジャッジせず、「今」を見つめる作業です。その時間が思考や創造性にポジティブな影響を与え、明晰な発言や行動に繋がっていきます。
とはいえ、初めて瞑想をする人にとって何も考えずにただ座る時間は、苦痛に感じることも。まずはおやすみ前にベッドで仰向けになり、心地よい環境づくりから始めてみましょう。お気に入りの音楽や香りとともに静かに瞼を閉じてみる。そして身体に力みのない状態で、今している呼吸や身体の内側に耳を澄ませてみます。「今の私はこういう状態」と理解ができたら、それで充分。そのまま、どうぞゆっくりお休みください。
体内を整える。
私たちの身体は、私たちが食べたものでできています。もとより、健康的で美味しい食事は、栄養と心身のエネルギーを創造するのに欠かせない行為です。この頃なんとなく調子が悪いという時は、睡眠や食事の質を見直すサインかもしれません。素材はなるべく季節に沿った旬のものや有機食材を意識して取り入れてみる。いつもの一杯のお茶を身体の内側からアプローチしてくれるお茶に変えてみる。カップなどお気に入りの食器を使うことも忘れずに。香りや味わい、手触りなどが五感を満たし、体内のセルフケアと同時に心の気分転換になります。
少し視野を広げて見てみると、食物は社会や経済にも深く関わっています。素材から流通、販売する人まで支援するフェアトレードやローカルに根付いた購買行動は、SDGsにも貢献できます。個人の心身を越え、持続可能な社会に繋がる行動がお腹と心を満たす。そう考えるといつもの食事の時間がさらに大切に思えそうです。
空間を整える。
心身を内側から整えたら、仕上げは休息の場所、ベッドルームを整えます。散らかった部屋は、心の乱れ。脳が休まりません。脱いだ洋服などはクローゼットやキャビネットにしまって、部屋をすっきりさせましょう。ハンガーやラック、小物入れなど、しまうものに合った収納場所があれば、「片付け場所を探す」のではなく「あるべき場所に戻す」といった具合に、片付けが少し楽に感じられます。
ピローやマットレスも良質な睡眠にとって重要ですが、ベッド本体にも安眠につながる要素があるのをご存じでしょうか。布張りのヘッドボードは吸音効果があり、音のストレスが減ると安眠につながることがわかっています。一方、木製のヘッドボードは見た目にも温もりがあり、ニューノーマルで自然を求めるようになった私たちに、木の肌触りや香りからリラックス効果をもたらします。
就寝前は夕陽のようなオレンジ色の柔らかい照明の光で、ぼんやりくつろぐのがいいでしょう。光でもう一つ重要なのは、カーテン。外の明るさが気になる場合は遮光カーテンで暗くする代わりに、朝はしっかり開け陽の光を浴びて体内時計を調整します。眠りの質を上げることで目覚めがよくなり、脳がすっきりとした状態で日中を過ごすことができます。
朝起きた時にベッドメイクをしておくと、夜寝る時には気分よくベッドに入ることができます。肌触りのよいリネンのシーツやカバーにもこだわりを。ベッドルームというプライベートな空間だからこそ、自分の好きなようにコーディネートを楽しむことができるのです。ベッド、リネン、照明、カーテン、ルームウエア、収納など、寝る時の環境が睡眠の質を向上させ、整った日々をもたらしてくれます。豊かで心地よいと感じるライフスタイルを、ベッドルームを設えることから始めてみませんか。
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