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最高品質のエッセンシャルオイルを香料として使用したルームフレグランスが好評なドットール・ヴラニエス。
製品はすべてフィレンツェの街の中心にあるラボで作られ、その特徴は、様々なエッセンスと、一つ一つ丁寧に作られた製品だけが持つ確かな品質。

創始者のパオロ・ヴラニエス氏のユニークな感性とアロマテラピーの最先端の研究とが融合し生み出される製品は、フィレンツェの豊かな文化として世界中で愛されています。
この度、パオロ・ヴラニエス氏の来日に伴い、香りの誕生秘話や香りの選び方など、興味深いお話を伺いました。

−DR.VRANJESを始められたきっかけを教えて下さい。

P:「祖父がテキスタイルの輸入の仕事をしており、アジアなど世界各地から様々な香りを持ち帰ってコレクションしていました。私は子供の頃、その部屋に入って香りを嗅いだり、瓶を眺めたりしているうちに、興味が湧いて、大人になったら自分も何か作ってみたいと思い始めました。ただのフレグランスとしてではなく、インテリアの一要素として、香りを提供したいと考えています。
ボトル、パッケージ、全てにおいてフィレンツェで作ることにこだわりを持っています。
フレグランスボトルの形もフィレンツェのドゥオモの形を取り入れています。」

−メイド・イン・フィレンツェにこだわるのはなぜですか?

P:「イタリアでもフィレンツェは他の都市に比べて、こだわりを強く持った街で、質の高いものを大事にして、いろいろなものをつくっています。
そこに私は魅力を感じています。
近年、フィレンツェに様々な技術を学びに来る人々は多いですが、一方でフィレンツェの人間が先祖代々の職(技術)を継ぐことが減ってきていることを、私は残念に思っています。」

−フィレンツェの街や香りの文化について教えてください。

P:「フィレンツェは歴史的な古い街です。(日本だと京都のような街でしょうか。)
そして、2つの面を持った街でもあります。フィレンツェに住んでいる人々は古いものにこだわりがあって、家の内にもアンティークの家具があり、建物も古いものが残っています。(イタリア全体がそうですが) 香りもどちらかと言うとクラシックな感じの古風なものを好みます。
一方で個性的なもの、革新的なものを好む人達もいます。ホテルなどは比較的新しいものを好む傾向がみられます。」

−フィレンツェのお店で人気の香りは?

P:「 MELOGRANO<ザクロ>、 ROSSO NOBILE<ロッソ ノービレ>ですね。」


イタリア、フィレンツェの街並

 Dr. Vranjes フィレンツェの店舗

モダンでシックなインテリアにリニューアルしたフィレンツェの店舗

−香りのインスピレーションはどんな時にうまれますか?

P:「日常生活の中では、朝の散歩で心地よい風を感じた時や、
旅行に行って自然に触れた時などが多いです。
また、懐かしい思い出を巡って香りを作りあげることもあります。」

−ROSSO NOBILE(ロッソ ノービレ)の誕生秘話に関して聞かせて下さい。

P:「アルコールはそんなに飲む方ではないのですが、赤ワインの香りを嗅ぐのが好きで、以前にとある上質なワインの香りを嗅いだ時、その香りに興味をもち、自分の持っているエッセンスの中から、より近い香りをつくることが出来ないかと思いました。
オレンジの花やオレンジのエッセンスは、赤ワインに近い香りがします。そこにストロベリーや木蓮の甘さをプラスして赤ワインの香りに近づけ、そこに木のエッセンスを加えて完成させました。この香りをつくり上げるのに2年の歳月がかかりました。」

−新作のCARPARFUM(カーパルファム)について教えて下さい。

※現在は展開を終了しています

P:「以前知人のジャガーのアンティークコレクターの車を見せてもらう機会があり、その時見た車が年代を経て変わった独特の香りがし、そこからインスピレーションを得ました。レザーをテーマに3種類の香りがありますが、それぞれのイメージをお伝えします。」

CUOIO NOBILE (クオイオ ノービレ)
落ち着きと深みのある香りで、ベントレー、ロールスロイスのような“エレガント”なスタイルの車をイメージ。

CUOIO CLASSICO(クオイオ クラシコ)
スパイスを効かせた繊細で奥行きのある香で、ポルシェ、カイエンのような”スポーティ”なスタイルの車をイメージ。

CUOIO VERO (クオイオ ベロ)
オレンジの花とローズ、レモンとアップルを加えたフレッシュで透き通るような香りで、女性にお薦め。


CARPARFUM Spray (カーパルファム スプレー)

CARPARFUM Sheet (カーパルファム シート)

−新作4種の香りについて聞かせてください。

POMPELMO CASSIS(ポンペルモ・カシス)
ドライなグレープフルーツとフルーティーなカシスという本来真逆の香りである2種を組み合わせた冒険的な香り。

CHINOTTO PEPE(キノット・ぺぺ)
キノットはシシリア原産の柑橘系フルーツで、オレンジとベルガモットの中間のようなドライで苦味のある香りです。そのキノットにスパイスを合わせたユニークなブレンドです。(キノットは熟すのに2年かかる珍しい果物)

CUOIO RADICA (クオイオ ラディカ)
レザーと木の根(ブライヤーウッド)を合わせた印象的な香りです。ブライヤーウッドは家具に使用されたり、根がパイプ用に使われたりする地中海原産の木です。

PETALI DI ROSE(ペタリ ディ ローゼ)
ブルガリア産とトルコ産のダマスクローズを使用しているのが特徴です。ダマスクローズは60kgの花からたった100mlしか取れない貴重なオイルです。トルコ産のローズはマイルドで繊細な香り、それに対しブルガリ産のローズは香り高くエレガントな香りです。その異なる2種のローズをミックスしてつくりあげた香りです。


左から、POMPELMO CASSIS(ポンペルモ・カシス)、CUOIO RADICA(クオイオラディカ)
PETALI DI ROSE(ペタリ ディ ローゼ)、CHINOTTO PEPE(キノット・ぺぺ)

−ご自宅でお使いの香り、お好きな香りを教えてください。

P:「季節や場所によって香りを使い分けています。秋や冬は、暖かみのある深い香りを好みます。ROSSO NOBILLE<ロッソ ノービレ>、MELOGRANO<ザクロ>、ARANCIO CANNELLA<オレンジ・シナモン>、ALBERO di NATALE<クリスマスツリー>など使っています。
夏には、フレッシュな香りを好みます。リビングにはGREEN FLOWERS<グリーンフラワー>やCHINOTTO PEPE<キノット・ぺぺ>などを使っています。
書斎にはGINGER&LIME<ジンジャー&ライム>を置いていますね。」

−イタリアで人気の香りを教えてください。

P:「通年を通して人気が高いのは、MELOGRANO<ザクロ>です。
ARANCIO CANNELLA<オレンジ・シナモン>や、GINGER&LIME<ジンジャー&ライム>も人気があります。
今だと、今年9月に発売したCALVADO‘S<カルバドス>や、POMPELMO CASSIS<ポンペルモ・カシス>、 CHINOTTO PEPE<キノット・ぺぺ>など人気ですね。
カルバドスが売れる理由としては、季節に合っているからでしょう。
これからの季節は、ロッソ ノービレやカルバドスとか暖炉に合う香りなどでしょう。」


CALVADO’Sは、フランスのノルマンディー地方で作られるアップルブランデー。
その熟成された美しい琥珀色の蒸留酒からインスピレーションを受け、アップルをはじめとした様々なエッセンスを使って完成した香り。

−他の国で人気の香りもお分かりになれば教えて下さい。

P:「海外ではロンドンではFICO SELVATICO<野生のイチジク>が人気です。ドイツはROSSO NOBILLE<ロッソ ノービレ>、アメリカはARIA<空気>です。フローラル系も人気があります。」

−男性に人気の香りを教えてください。

P:「スパイス系の香りでしょうか。 GINGER&LIME<ジンジャー&ライム>やFUOCO<火>、SPEZIE RAPE<レアスパイス>、あとはレザー系の香りなどですね。ドイツで多くの男性会社員に、どの香りがいいかリサーチしたところ、ほとんどの人がレザー系の香りが好きと答えました。」

−ディフューザーの香りをより楽しむための環境についてはどうですか?

P:「まずは広さにあったディフューザーの大きさを選ぶことです。例えば中央に大きなものを置き、小さなサイズのものを端のキャビネットの上などに置くのも良いと思います。さらに、系統が同じものであれば違う香りを混ぜても良いと思います。
エアコンや扇風機等の風が当たる場所は、通常より早くフレグランスが蒸発してしまうのであまりお薦めしません。」

−最後に、日本のお客様への香りの選び方などアドバイスをいただけますか。

P:「まずどこに置くかを考えてから選ぶことが重要です。
リビングには自分が気に入った香りを取り入れるのが一番だと思います。
一方キッチンなどは食べ物がある場所なのでフルーツ系のものなどが良いと思います。フローラル系はお薦めしません。
寝室には柔らかいリラックス出来る香りを。ARIA<空気>やLAVENDA E TIMO<ラベンダー・タイム>、AMBER<アンバー>、TERRA<大地>やSOUTH<南>などがお薦めです。」

終始、にこやかにお話くださったパオロ氏。
香りの一つ一つにストーリーがあり、香りへの深い造詣と、常に新しい挑戦をしつづけているパオロ・ヴラニエス氏のお話はとても刺激的でした。

インテリアのひとつとして、DR. VRANJES<ドットール・ヴラニエス>の香りをとりいれてみてください。