Re-Frontiering 2014 Exhibition

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Carlo Scarpa 1906-1978
イタリア、ヴェネチア生まれ。建築家、デザイナー、アーティスト。
1926年ヴェネチア・アカデミー・オブ・アートを卒業し、プロとしてのキャリアを始めた。職人たちとの交流を続けながら、20年に渡り建築からガラス製作、デザインプロジェクトや美術館の展覧会立案まで、数多くのデザインを手がけた。長い間ディノ・ガヴィーナとともに働き、シモンの代表的な一連の家具シリーズをデザインした。

プロダクト ストーリー

DOGE ドジェ テーブル
DOGE ドジェ テーブル
1968年simonで最初に製作された、大きなガラス天板とスチールベースのテーブル。「DOGE」とはイタリア語で国家元首を指す言葉であり、威風堂々たる雰囲気を醸し出しています。
オリジナルデザインは1964年~1967年にカルロ・スカルパが設計したスイスのツェントナー邸の為のものですが、当初天板は不透明な素材を用いていました。
天板を支えるフレームの構造が見事であるにも関わらず、その視界を遮ってしまう仕上げを創業者であるディノ・ガヴィーナが酷評しました。カルロ・スカルパがその助言を受け入れて現在のガラス天板の 仕様となったのです。
ネジ一つに至るまで細やかな意匠表現が施されるなど素材とディテールにこだわったスカルパらしいデザインとなっており、スカルパの建築の代表作の一つであるヴェネチアのクエリーニ・スタンパリア財団の入口の橋に、このテーブルと似た意匠が見られます。
SARPI サルピ テーブル
ガリレオに「ヨーロッパ随一の博識である」と言わしめた、ヴェネチア出身の学者パオロ・サルピの名が由来です。
DOGEテーブルの成功を受け1974年にコレクションに追加されました。素材使いやディテールは同じですが、逆さにしたようなフレームが目を引くデザインです。
オリジナルデザインはオクタゴン(八角形)の天板で、息子のトビア・スカルパがベルヌーイの螺旋に習ってエリステラ(オーバル)をデザインしました。
SARPI サルピ テーブル


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