日本酒で、粋な夕涼み

2013年、日本の伝統的な食文化である「和食」が、ユネスコ無形文化遺産に登録されたのはご承知の通り。四季折々に届けられる自然からの“ギフト” である旬の素材を生かした、美味しくてヘルシーで見た目にも美しい和食が、欧米を中心とした世界中の人々から賞賛を集めています。
そんな和食ブームに一役買っているのが、日本酒です。2000年を過ぎた頃から、若手の蔵元が伝統を大切にしながらも新しい感覚を取り入れ、それまでの日本酒のイメージを覆すような銘柄を世に送り出してきました。食事に合わせてワインを楽しむように、小さな蔵元が作るオリジナリティの高い日本酒を、食生活やライフスタイル、TPOに合わせて選ぶ人が増えてきた背景には、ちゃんと理由があったのです。
ここ数年は、そんな日本酒を取り巻く状況がさらに進化。パーティーの乾杯にもふさわしいスパークリングや酸味のきいた微発泡のにごり酒、昔ながらの製法にこだわった自然派のお酒など、多種多様にその魅力と豊かさが広がっています。
「お酒は好きだけれど、日本酒は苦手」という人がいたら、価格やブランド情報などのインフォメーションを横に置き、まずは一口飲んでみて、その味わいと香りを体感してみてください。自分好みの日本酒を見つけるという楽しみが、日々の暮らしに“ 粋な風” を吹かせてくれることでしょう。

この季節おすすめ、スパークリング日本酒

富久長 HAKUBI富久長 HAKUBI
純米 スパークリング
広島県
500ml ¥1,112(税込)
瓶内の酵母が発酵して炭酸ガスを作った後に、加熱殺菌処理を施したスパークリングのにごり酒。フルーティな香りと味わい。キリリと冷やせば、夏のパーティーを華やかに彩ります。
美丈夫 しゅわっ美丈夫 しゅわっ
発泡吟醸
高知県
500ml ¥925(税込)
吟醸酒に炭酸を注入したお酒。さっぱりとしたドライ系で、アルコール度数も低いので飲みやすい一本。ライムやレモンを搾ったオンザロックがおすすめ。さわやかな飲み心地に、盃が進みます。
武蔵野スパークリング武蔵野スパークリング
スパークリング
埼玉県
720ml ¥1,728(税込)
発泡が強く甘みがあるタイプ。低アルコールなので、スターターにぴったり。どんなお料理にも合わせやすいのも特長です。よく冷やして、持ち寄りパーティーに持参すれば、みんなハッピー!

こだわりの器と日本酒のいい関係

素焼きの徳利にお猪口。日本酒の器といえば、こんなイメージを思い浮かべる人が多いでしょう。けれども、上述のように進化し続ける日本酒をより深く愉しむためには、酒器選びも大切なポイントになってきます。
「酒器によって日本酒の香りや味わいが変わってきます。おなじみの陶器だけではなく、ガラスなど様々な素材の酒器を選ぶのも、また一興」(はせがわ酒店・後藤みのりさん)
現在、カッシーナ・イクスシー直営店で開催している和催事「Colors & Materials ‐素材と彩りの和‐」の雑貨の中から期間限定と定番アイテムの酒器をセレクトし、その酒器に合った日本酒を後藤さんに選んでいただきました。
小田原に工場を構えるラ・スールから生まれた木製品のブランド「ひきよせ」、伝統工芸士の小坂康人が漆とガラスのマッチングを成功させた「hyakushiki」、美しさを形にするハンドメイドのガラス「Sghr」、日本有数の金属産業の町・高岡で誕生した「NAGAE+」。それぞれの美しい器にふさわしい日本酒とは?
今回のように、まず初めに日本酒ありきではなく、“器ありき” でその器に合った日本酒を選ぶというのも、新しい愉しみ方の一つ。さて、今宵は一献傾けながら、“酒器と日本酒のいい関係” を見つけてみることにしましょうか。
ひきよせ× 杉錦

ひきよせ × 杉錦

ひきよせ(檜) 猪口¥1,944(税込)
箱根の伝統工芸である寄木細工の技術を活かし、古くから伝わる「木地挽き」という技法で作られた木製品の器。板材を棒状に切り、不必要な部分を取り除いて寄木の板にし、断面が斜めになるよう大きさの異なる3つの輪にカット。それを接着し、削り、塗装して仕上げます。材料に無駄がなく、シンプルで美しい器は、しっくりと手に馴染みます。
杉錦 生もと純米原酒 中取り静岡県 720ml ¥1,620(税込)
「檜という香りの強い器なので、あえてしっかりとした味わいのお酒を選びました」(後藤さん)。伝統的な醸造方法で作られる生もと純米は、パンチの効いた個性的なお酒。檜の香りと杉錦の香りがぶつかり合ってしまうのでは、との心配はご無用。相乗効果でどちらも引き立ちます。通好みの組み合わせ。肴にはイカの塩辛などがおすすめです。
hyakushiki × 醸し人九平次

hyakushiki × 醸し人九平次

hyakushiki  蕾盃 線¥8,532(税込)
1994年、伝統工芸士の小坂康人が、漆とガラスのマッチングを成功させたことが始まりの「hyakushiki」。堅牢さという木曽漆器の遺伝子を受け継ぐ漆ガラスを目指し、研究を重ね、使いやすく幅広い料理が楽しめるアイテムを発表。職人の手によりていねいに描かれた表情豊かな器は、まるで一つの小宇宙。モダンな美しさと積み重ねてきた時間の厚みが、見事に調和しています。
醸し人九平次 純米大吟醸 別注愛知県 500ml ¥3,240(税込)
「このおしゃれでセクシーな酒器には、洗練された香りと味わいが似合うだろうと直感し、すぐに醸し人九平次が思い浮かびました」(後藤さん)。空気に触れる面が広いけれども、ややすぼまった飲み口。このフォルムが、日本酒の持つ甘美な香りのポテンシャルを存分に引き出してくれるのだとか。するっと飲めてしまう女性好みの味わい。パリでも大人気。
hyakushiki × 十九

hyakushiki × 十九

hyakushiki  彩雲 盃¥4,860(税込)
hyakushiki(百色)という名前は、かつて「百色眼鏡」と呼ばれた万華鏡に由来しています。なるほど、ガラスを透過する光と漆のカラーに反射する光がキラキラと輝く様は、とても美しい! クールでいながら温かみがある、シャープでいながら円やかさを感じる。そんな陰陽二つのバランスがとれた新しいスタイルの漆製品に、思わず見惚れてしまいます。
十九 Trifoglio 19長野県 720ml ¥1,458(税込)
「飲み口が開いた器なので、爽やかな喉ごしとお米の旨みをダイレクトに感じていただけるのでは、と選びました。同郷(長野)であることもポイントです」(後藤さん)。爽やかでキリッとしながらも、ほどよい甘さとふくらみのある味わい。ボトルのデザインもおしゃれで涼しげ。ちなみに、十九とは「一人前(二十歳)の手前」という謙虚な姿勢を表しているそうです。
Sghr × 愛宕の松

Sghr × 愛宕の松

Sghr 3types of bubbles ワイン・カクテル¥3,780(税込)
最高に美しくなる瞬間を捉え、形にする。そんなことが可能なのは、ハンドメイドだからこそ。日々、ガラスに向き合い、ガラスの声を聴きながら、その一瞬との出会いに情熱を傾けるガラス職人たち。彼らが作ったグラスを手にすると、ハートフルな温もりが伝わってきます。そんな中から選んだアイテムは、泡立ちの美しさをガラスに閉じ込めた傑作。定番人気のシリーズです。
愛宕の松 Sparkling宮城県 720ml ¥1,954(税込)
「暑い夏に、キリリと冷やして、ダイナミックに飲みたくなるスパークリング。見た目にも涼しげなグラスなので、シャンパンのように愉しんでいただけると思います」(後藤さん)。キメ細やかな泡が心地よく、爽快感とすっきりとした喉ごしが印象的。スパークリングワインと同様、栓が留め具で留められています。パーティはもちろん、普段飲みにもぴったり!
NAGAE+ × 紀風

NAGAE+ × 紀風

NAGAE+(錫)Four Seasons Iceberg〈カラー:アイスグリーン〉サケカップ¥10,800(税込) ピッチャー¥16,200(税込)
日本有数の金属産業の街、富山高岡に誕生したライフスタイルブランド「NAGAE+(ナガエプリュス)」。伝統の技に先端の技術とセンスを取り入れ、デザイン性の高いmade in JAPAN の製品を世界へ向けて発信。その第一弾である<Four Seasons>は、日本の四季の色を愛でる錫の酒器のシリーズ。砂型で成型した繊細なデザインと色合いが、季節の移り変わりを表現しています。
紀風 純米吟醸和歌山県 720ml ¥1,404(税込)
「お猪口に片口で注ぎながら、ちびちびとやるのにぴったりな紀風を選びました。香りも甘みも心地よく、やさしい口当たりです」(後藤さん)。注目されている良質な飯米「朝日」を使用した純米吟醸。バナナのようなやさしい香りとまろやかな味わいは、鱧などをアテにしたら最高! これから評価が高くなること間違いなしの新ブランドです。

日本酒のご紹介
はせがわ酒店

日本には心が揺さぶられるほどの感動的な美酒がたくさんあります。そんな知られざる日本酒を求め、「はせがわ酒店」は全国各地の酒蔵を訪ね歩き、吟味を重ねて選び出した、そして時には共に造り上げた逸品を皆様にご紹介しています。

はせがわ酒店
亀戸店 / 麻布十番店 / 表参道ヒルズ店 / 東京グランスタ店 / 二子玉川店
東京スカイツリータウン店 / パレスホテル東京店
HP:www.hasegawasaketen.com
オンラインショップ: www.hasegawasaketen.com/eshop
はせがわ酒店 表参道ヒルズ店
PHOTO: 表参道ヒルズ店